
みなさん、こんにちは。
Fats Sound Laboratory代表の門脇宏和(a.k.a 厚木ファッツ)です。
現代のエフェクター、エフェクター業界は飽和状態にあると言ってもいいでしょう。
星の数ほどあるエフェクターブランドが星の数ほどのエフェクターを毎日のように発表します。
そして、その1個1個が明確な違いを持つエフェクターかというと必ずしもそうではありません。
特に日本は、有名ペダルのクローンを低価格で売る、ということが横行しています。
(クローンを高価な値段で売るという酷い例も見受けられます。。。これは酷いです。。。)
そういうカオスな状態からお客様が一つのエフェクターを選びます。
そして、エフェクターブランドはいかにその”一つ”になるかを必死に考えるのです。
しかし、その”一つ”になるのはなかなか容易ではありません。
なので、エフェクターブランドはいわゆるレッドオーシャンを泳ぎ、中にはそこで溺れるプレーヤーもたくさん出てきます。
厳しい性能競争、とりわけ価格競争を繰り広げ、多くのプレーヤーがレッドオーシャンで疲弊し、脱落していきます。
そういう悲しい現実があるのです。
なぜ現代のエフェクター業界はこれほど多くのプレーヤー(ブランド)が雨後の筍のように出てきたのでしょうか。
Fast Sound Laboratoryもその筍のうちの1本ですが、それはエフェクターというのは参入障壁が異様に低いからでしょう。
特に大掛かりな設備もいらない、特殊な技術がなくても誰でも作れ、出来上がったらそれなりの音がする。
アンプのような数百ボルトの電圧も必要ないので危険性も低い。
そして、エフェクターの回路なんてネットを探せばいくらでも出てくるので簡単にコピーできます。
こういう条件が揃っているので、特に電子回路の知識がなくてもエフェクターブランドに成れてしまう。
このような状況ではマーケットがやはりレッドオーシャンにならざるを得ない。
同じような性能のエフェクターであれば、ユーザーは安いものを選びます。
するとメーカーはこぞって値段を下げます。
(特にクローンメーカーは開発に時間とコストがかからないので、低価格での販売が可能ということもあるでしょう)
その結果、大量生産によるコスト力のあるブランドやクローンメーカーが勝ち残り、そうでないブランドが淘汰されていきます。
しかし、勝ち残ったブランドも自らが選んだ低価格路線でほとんど利益が出せない状況に陥るでしょう。
中には、その低価格化で品質を落とすメーカーもあると思います。
一方で、”ハンドメイド”をあたかも付加価値のように謳い、法外な高値をつけて売るブランドもあります。
悲しいことにこういうバカ高いエフェクターが売れてしまうのですが、結局中古市場を賑わすことになっていると思います。
果たしてこういう状況がユーザーにとってもブランド(プレーヤー)にとってもハッピーな状況なのでしょうか?
僕はそうではないと思います。
そこでFast Sound Laboratory(FSL)は考えました。
こういう状況でも、お客様はありきたりの低価格なエフェクターばかりを望んではいないだろう。
もちろん、高価すぎるエフェクターを望む人も少ないと思います。
面白くてユニークな、かつ、ちゃんと使えるリーズナブルな価格のエフェクターが欲しいお客様も多いはずだ。
また、ギタリストなどミュージシャンはもともと自己顕示欲が強いので(失礼!)人とは違うエフェクターを使いたいと思っているはずだ!
弊社に関してはソニー、東芝などでの30年間に及ぶ半導体アナログ回路設計の経験と技術があるので、それでもって
クローンではない、完全オリジナルのユニークなエフェクターを作れば、確かな耳を持ったギタリストに選ばれるはずだ。
そういう”ユニークな付加価値”をお客様に提供すれば、FSLの製品を”一つ”として選んでくれるのではないか。
FSLの最初の商品であり、フラグシップモデルでもあるファッツドライブ・オリジナル・プロはシンガー兼ギタリストというミュージシャンを主にターゲットとして、歌のバックとソロでゲインを演奏中に簡単に切り替えられるオーバードライブとして開発しました。
また、エフェクターの筐体に描く文字(エフェクター名、Vol、Gain、Toneなど)をシルク印刷ではなく、リューターによる手彫りの文字にしたのです。(実はシルク印刷の業者にことごとく無視されたという事情もありますが!)
そういうエフェクターは世の中になかなかないと思います。
一つ一つ手彫りしてますので、同じ商品でも一つ一つ違うテイストになっています。
(お客様のご要望でお好みの文字も彫りますよ!)
肝心なファッツドライブのサウンドの最大の特徴は、世の中のドライブペダルが採用しているダイオードクリップを使わず、純粋にギターの信号をオーバードライブさせる回路を採用し、またローを思いっきり出しまくっている、荒々しいファズのようなサウンドです!
この低音は是非体験していただきたいと思います!

ファッツドライブ(生産終了)
そしてその後、クローンではなくオリジナル回路で勝負するメーカーとては何かユニークな機能を追加しなければいけないということで、2018年にはファッツドライブに新機能を追加したスーパーファッツドライブを開発し、FSLの新しいフラグシップモデルとして大好評をいただきました!
このモデルは弊社オリジナル機能:Fatを搭載しヘヴィなボトムからスッキリしたボトムまで多彩なサウンドを出すことが可能で、かつ芳醇なミッドを基本の特徴とした、一本筋の通ったサウンドに仕上げました!

スーパーファッツドライブ
ボトムコントロール搭載!
ミッドもパワーアップ!
さらに、ペダルワウを踏み込んだようなサウンドを再現する、まるでフライングVを持つギタリストのような音のミッド/ワウブースター:ファッツブーストや、ストラトのフロントPUを主に使い、ブルースセッションを荒らしまくるテキサス系ギタリストをターゲットとしたファッツクランチ(オーバードライブ)も開発しました。
ファッツブースト(生産終了)

ファッツクランチ

ミッドと最高のバイト感!
そして、ファッツブーストは2018年に機能をシンプリファイし小型化したファッツブレットとして生まれ変わりました!
ギターソロの時に是非こいつを踏んでみてください!
病みつきになる気持ち良さです!
またファッツクランチは”ファッツクランチDX"としてボディサイドにゲインアップSWを搭載し、アップグレードしています。
ファッツブレット


シンプルかつ
エフェクティブな
ワウブースター!
さらに、2018年最初の新製品としてファッツアクセルを開発しました!
ストラトキャスターでもガツっと歪み、加えて、お好みの周波数帯域をリニアに選び、選んだ周波数の歪みを強調する回路(アクセル回路)を搭載しました!このアクセル機能は他のペダルでは見られない、弊社オリジナルの機能です!
また、2021年のマイナーチェンジにより、数々の有名歪みペダルの音を幅広くカバーするサウンドになりました。
これにより、カリッとザクっとの従来の歪みからヘヴィボトムの歪みまで自由自在にサウンドメイクできるようになりました!

ファッツアクセル
お好きな周波数を選んで
歪みをアクセル(加速増強)!
以上のように、弊社は必ず一つのオリジナル機能を盛り込んでいます。
これはクローンメーカーにはできないでしょう!
また、電子回路、物理学の知識を盛り込んで回路設計をし、そういう情報もこのウェブサイトやツイッター、インスタグラムで
発信しています。
ユーザー様とそういう会話や情報交換することもFSLの提供する無償の付加価値だと思っています。
FSLはそういうコンセプトでやっています。
(たくさん売れるに越したことはないのですが!)
ということで、FSLはこれからもユニークな製品を開発していきますので、引き続きのご愛顧を宜しくお願い致します。
Fats Sound Laboratory代表 門脇宏和
(2022加筆 湘南・藤沢)